「キャリアコーチングって3カ月間でどんなことやるの?」
と思われる方が多いと思います。
Career Coach Yoshieでは転職に関する悩みだけでなく、キャリアを人生そのものと考え、自分強みやの本当に夢中になれることを掘り下げ、キャリアの軸を明確にした上で、長期的なキャリアプランをつくります。
その過程で色々な気づきがあったり、気持ちや行動の変化が現れます。今回は実際のクライアント様のストーリーをシェアさせていただきます。
徹底的に自分に向き合い次のキャリアを選んだクライアント様の3カ月間密着ストーリー
外資系ブランド店舗開発プロジェクトマネージャー
花ヶ崎 恵美加さん
コーチング前の状況
ワークライフバランスもとれていて、私生活でもイベントを行ったり、充実した生活を送っていました。一方入社して丸3年経ち、今後のキャリアステップや自己成長などに関して、
「このままでいいのかな?」
という疑問に直面し、高いモチベーションの維持が難しくなっていました。
転職活動を始めていたものの、今回の転職が花ケ崎さんが描くキャリアに直結するのかが、まだ不透明でした。今一度現状と長期的視点でキャリアの整理をし、今転職をするべきなのかを考える必要がありました。
3カ月後のクライアント様の状況
コーチングの途中で内定が出て、スムーズに転職することを決められました。
持ち前の達成欲や責任感の強さから、自己理解や長期キャリアプランの作成には時間をかけ、苦労された面もありましたが、その分今後のキャリア指標を明確にして、非常に納得のいく決断をされたと思います。
初回セッションで現状の満足度を数値化して頂いた際、ワークライフバランス、家族・友人関係、趣味・自己啓発は5段階中5とパーフェクトでした。一方仕事に関しては2という数値でした。
現在は入社1カ月目ですが、仕事の満足度は4に上がったとのご報告を頂きました。今回のコーチングでは長期的なキャリアプランをつくったことで、主体的にキャリアを捉えて選択することができるようになったことが一番の収穫とのこと。
それでは早速花ケ崎さんのストーリーを振り返っていきます!
① 現状確認と整理をしてコーチングの目標を決める
現状確認と整理を一緒に行い現状と問題点を客観視
すでに転職活動を開始されていたので、現状の問題点を一緒に整理したところ、下記の要点が見つかりました。
- 仕事上のタスクや目標が明確になっていないことによるモチベーションの低下
- 経験年数的に管理職になるべきなのかもしれないが、タイミングが不明確
- 長期的なキャリアプランが不明確
今までのキャリアで大切にしてきたことをお伺いしたところ、大学院では卒業プロジェクトでコミュニティ創りをして、そこがご自身の仕事におけるパッションの原点になっているとのこと。
社会人になってからのニューヨーク留学中も、空間だけではなくそこからコミュニティ創りに広がるようなプロジェクトを、将来手がけたいと強く思ったとの思い出をお聞きしました。
花ケ崎さんのデザインへの情熱をお聞きして、現職に残るにしても転職をするにしても、せっかくの情熱を高いモチベーションに変換する必要があると感じました。
また、管理職に移行するタイミングとしては今なのか、もしくはそもそも管理職パスを進むのかも掘り下げる必要性がありました。それによっても今回転職をするか否かが変わります。
「そのあたりをクリアにした上で、長期的キャリアプランを考えてみましょう!」ということになりました。
現状満足度の数値化とコーチング目標の設定
現状の満足度を数値化して頂いたところ、ワークライフバランス、家族・友人関係、趣味・自己啓発は5段階中5とパーフェクトでした。一方仕事に関しては2という数値でした。
「仕事以外はパーフェクトなので、仕事の満足度をどうにかして上げたいですね・・」
と課題が明確になりました。今回のコーチングを通して仕事の満足度を上げていくことと(より強みを活かして組織で活躍する)、長期的キャリアプランをつくるという目標を設定しました。
ストレングスファインダーの結果
初回セッション前に受けて頂いたストレングスファインダーの結果は下記でした。
- 達成欲
- 責任感
- 自己確信
- アレンジ
- 目標志向
4位のアレンジという才能は、リソースを的確に配置して物事を調整する才能なのですが、花ケ崎さんがプロジェクトマネージャーとして活躍をしている理由がわかりました。
一方で、達成欲や目標志向の強さから、モチベーションが高い環境で仕事ができていないと、ワーク&ライフ全体の満足度が低くなってしまうな…とも思いました。
「強みに関しては次回の自己理解セッションで更に掘り下げていきましょう!」ということで初回セッションが終わりました。
② 自己理解を深めてキャリアの軸を明確にする
才能・強みの分析&理解
今回はストレングスファインダーの結果をより詳しく分析しました。花ケ崎さんは、達成欲、責任感、アレンジ(調整力)、目標志向といった「実行力」というカテゴリーに属する強みを上位にたくさん持っています(ストレングスファインダーは強みを、実行力、影響力、人間関係、戦略的志向の4つのカテゴリーで分けています)。
※緑が実行力カテゴリー、黄色は影響力のカテゴリーです。
実行力の高い方は、エネルギー力が高く、行動を起こすことを躊躇しません。花ケ崎さんの場合、更に5位以下の強みに、戦略的思考に属する強みを複数持っていたので、戦略×実行でゴールから逆算した計画を実行できるという強みを持っていました。
実際の体験談をお伺いしていくと、仕事でもプライベートでも計画が大得意で、期限や時期を細かい計画に落として実行することが大好きとのこと。
一方仕事でプロジェクトをリードする際には、ご自身の実行力や戦略性の強さから、他のメンバーにも同じレベルを求めてしまい、すれ違いが生じることがあるとのこと。
また、3位の強みである自己確信は「自分の決断が正しい」という確信を周囲に与えることができる強みなのですが、使い方によっては、周りに自分と同じ考えを求めてしまい、上手くいかなくなる場合があります。
一方、責任感や自己確信という強みを上手に使うことで、周りが信頼してついてきてくれるタイプのリーダーシップをとることも可能です。今後組織でより活躍をするためには、実行力を活かしながらも、強みを弱みにしてしまわないよう、周囲との違いを理解してコントロールしていくと良いという気づきになりました。
好き・得意なことの洗い出し
次に事前に準備して頂いた、好きなこと・成果発掘ワークを使って、花ケ崎さんが夢中になれることや得意なことを掘り下げていきました。
花ケ崎さんが好きなことをできるだけたくさん書き出してして頂きランキングをつけたところ、プロジェクトマネジメント、空間作り、野菜栽培、料理、ホームパーティーなどがトップ10に入っていました。
やはりプロジェクトマネージメントと空間作りは、花ケ崎さんが一番好きなことで、天職についているのだと確信しました。多趣味な花ケ崎さんは実家で栽培した野菜を料理して定期的にホームパーティーを企画されています。
さすがクリエイティブな花ケ崎さんらしく、他にも器づくりや、服、家具づくりも好きとのこと。
「この辺りは将来の副業や事業へのアイディアになりそうですね!」
と将来的な本業以外でののビジネスチャンスのお話しでも盛り上がりました。
花ケ崎さんのつくった器たち
一番最初のセッションでは、管理職にへのパスはどうするのか?という問題が浮上したのですが、今回の好きワークでは、人の育成に関してのワードは出てこず、現段階ではまだまだ知識や経験を身につけていきたいのだという気づきになりました。
強みや好き・得意をもとにキャリアの軸を明確にする
ストレングスファインダーの結果分析と好き・得意の洗い出しワークなどを通して得た自己理解をもとに、今後のキャリアにおける軸を一緒に選びました。
プロジェクトマネジメント、しっかり評価されることや変化、新しいスキルを身に着けられる環境という軸がクリアになったので、今回の転職をどうするべきなのかが徐々に見えてきました。
③ 長期キャリアプラン作成
事前課題として作ったキャリアプランを振り返る
「今回は一番難しかったです・・・」
コーチングプログラムのメインである長期キャリアプラン作成のセッションでの、花ケ崎さんの第一声でした。私は予想外のリアクションで少し驚きました。
今までのセッションで、花ケ崎さんの目標に向かって計画するスキルが”人並外れて秀でている”ことはわかっていたので、楽々とこなされるであろうと思っていました。
でも実際は、
「色々書き出してみて、これからの人生でやりたいこと・やれることがすごくあって。でも一方で本当にできるのかな?と思ったりして。将来のプランを考えることはワクワクだけじゃないくて現実と向き合う作業でもあるんですよね。」
早速一緒にプランを見ていくと、趣味や得意なことも多いので、プライベートでもそれらを副業からビジネス化していくことも検討。
その場合どこに分野に絞るのか、タイミングをどうするのか、本業とのバランスと取り方なども今後の課題として見えました。
キャリアプランはあくまでコンパスなので柔軟に変更していけばいいと気づく
花ケ崎さんは100歳まで働きたい!というパワフルな方なので、100歳までのプランをがんばって作ろうとされましたが、なかなか40年先以上は想像が難しかったとのこと。
また、達成欲が強いので、「計画しても現実化できなかったらどうしよう・・・」という気持ちから、途中悩んだ様子でした。
結局のところ、キャリアプランを作る目的は現時点でのビジョンを明確にして、今自分が進むべき方向や、やるべきことをクリアにするということです。状況や世の中が変化する中で、自分の計画も変わると思いますし、柔軟に書き換えて対応していけばいいのです。
一方で、何もコンパスがない中で砂漠の中を歩く必要がないように、現時点でのプランを明確にすることは大きな意味があると思います。
花ケ崎さんも最後の感想として、
「あまりにも詳細まで計画しても逆に面白くないので、状況に応じてフレキシブルに対応と変更をしていくのが一番いいですね!」
とおっしゃっていました。
今回のセッションを通して私が思ったことは、花ケ崎さんは真剣に取り組まれていたからこそ、難しいと思ったんだろうなと感じました。20年以上先まで真剣にイメージして詳細まで落とし込みをしていました。
人は見たくない、考えたくないことからはあえて目を背けてしまいます。でも苦しくても自分の将来と真剣に向き合うことで、行動と変化を起こせると思います。
花ケ崎さんは真剣に取り組んだからこそ、今回のセッションを通して成長をされていたように感じました!
④ キャリアプランにもとづいて行動計画をつくる
長期キャリアプランができたところで、実際今からできる行動計画に落とし込みをしました。
まずは、①直近(1年以内)②40代前半 ③40代後半 ③それ以降でと短期~長期の目標を立てました。そこから、”目標を達成するために今すぐに行動できること”をできるだけ具体的に決め、アクションプランをつくりました。
花ケ崎さんはちょうど転職のタイミングで1カ月お休みがあったので、日本各地を旅する予定をつくりました。旅を通して30人と話をして新しいアイディアを得たり、コミュニケーション能力を上げる行動を計画。
京都に元同僚・友人の方が京都で地域体験型のホステルを経営しているので、ワーケーションと新規アイディア開拓のために1週間滞在するという計画も立てました。
京都のホステル”NINI ROOM”
それ以外にもたくさんアクションプランを立て、直近でやるべきことが明確になりました。
⑤ 最後のセッションで進捗確認
1カ月旅行と新しい仕事への準備で飛び回っていた花ケ崎さんと久しぶりお会いをしました。
「1カ月の休みじゃ足りないですね~やりたいことがたくさんあったからアクションプラン作っておいてよかったです!」
とのこと。一緒にアクションプランの進捗具合を見ていくと、1カ月で30人と出会って話をするという目標は20人までクリア(すごい!)仕事やプライベートでの新規アイディアになるような刺激をたくさんもらえたようです。
また、東京では忙しく日々を過ごしてきた花ケ崎さんですが、京都への旅の途中では他の県を回りながら、各駅停車で移動したりして、東京での生活で最優先をしてきたスピードや合理性を一旦忘れて生活ができたとのこと。
忙しい日々の中で、再度自分の”生き方”をそしてこれから”どう生きたい”かを見つめる時間になったようでした。
3カ月間しっかり自分と向き合い変化した花ケ崎さん。1回目のセッションからご自身でも振り返りを毎回びっしり書いていました。
7月からは新しい仕事が始まり、当面は忙しい日々が続きそうですが、短~長期でやるべきことが明確になったので、花ケ崎さんならどんどん行動に移していけると思います。これからも応援しています!